社会保険労務士が事務所を開業するときには、事務所名の入ったドメインでメールアドレスやホームページを作りたいですよね。
独自ドメインを取得することは、事務所運営においてブランディング、集客、信頼性からも重要です。
独自ドメインではなくても、メールアドレスは「Gmail」などを使えば無料で取得できますし、情報発信は「note」などのプラットフォームを無料で使うことができます。
独自ドメインを取得しなくても、仕事をスタートすることはできるのですが、やはり企業向けの業務が多い社労士にとって、独自ドメインの取得は必須といえるでしょう。
ここでは、社労士になぜ独自ドメインとサーバーが必要なのか?そして、どのサービスを選べばいいのか?選び方から契約まで解説していきます。
独自ドメインとは?サーバーとは?
まずは、基本的な仕組みを押さえておきましょう。
Webサイトは、以下のステップで表示されます。
- ブラウザにURLを入力する
- Webサイトのデータが保存されているサーバーが検索される
- サーバーに保存されたファイルが表示される
つまり、Webサイトを公開するには、「URL」と「サーバー」が必要になるのです。
自分で用意する場合は、「独自ドメイン」を取得して「レンタルサーバー」を借りることになります。
必要なもの | 例え | 内容 |
---|---|---|
独自ドメイン | 住所 | 自分だけのWebサイトのURLを決める(例:https://○○○.jp) |
レンタルサーバー | 土地 | Webサイトのデータを保管し、公開するための場所を借りる |
無料サービスも利用できますが、独自ドメイン+レンタルサーバーの方が、圧倒的に信頼性が高いといえます。
費用もそれほどかかるわけではなく、独自ドメインは種類にもよりますが、年間費用1,000~3,000円程度で取得できます。
レンタルサーバーは、月額数百円から利用できます。
社労士が独自ドメインを持つメリット
続いて、社労士が独自ドメインを取得するメリットを具体的にご紹介していきます。
専門性・信頼性のアピール
社労士のクライアントは、企業の経営者や人事担当が多いので、信頼性の重要度が高くなります。
独自ドメインのメールアドレスやサイトのURLは、ビジネスとしての「本気度」を示す重要な要素です。
ドメインは事務所名や個人名に関連するものを選びます。
- yourname.sr@gmail.comよりも
- info@yournane-sr.jpの方が明らかにプロフェッショナルな印象です。
ドメイン | 意味 | 年間費用(目安) |
---|---|---|
.jp | 日本国内向けのドメイン | 3,000~4,000円 |
.com | 商用向けのドメイン | 1,500~3,000円 |
.info | informationを意味するドメイン | 1,500~3,000円 |
.biz | ビジネスに特化したドメイン | 2,000~3,500円 |
.co.jp | 企業用のドメイン(登記が必要) | 4,000~7,000円 |
ブランディングの強化
独自ドメインは、事務所名や個人名、専門分野などを含めることができるので、長期的なブランディングに役立ちます。
独自ドメインを使ったメールアドレスを作り、ホームページを公開することもできます。
用途 | 例 |
---|---|
事務所用のメールアドレス | info@roumu-sr.jp |
個人用のメールアドレス | yourname@roumu-sr-jp |
ホームページのURL | https://roumu-sr.jp |
SNSや名刺でも一貫性のある独自ドメインを記載することで、認知度の向上にもつながります。
SEO効果の最大化
SEO(検索エンジン最適化)は、Googleなどの検索結果で上位表示されるための施策です。
無料のホームページでは、ほとんどの場合、共有ドメインを使用することになります。
独自ドメインを使うことで、次のようなSEO効果が期待できます。
- ドメインのパワーが蓄積されやすい
- コンテンツの管理がしやすく、構造化しやすい
- SSL化(https)によるセキュリティ評価の向上
無料サービスとの違い
「無料サービス」と「独自ドメイン+サーバー」を比較すると次のようになります。
項目 | 無料サービス | 独自ドメイン+サーバー |
---|---|---|
信頼性 | 低め | 高い |
広告の有無 | 選べない | 自由に設定可能 |
SEO対策 | 限界あり | 自由に対応可能 |
デザインの自由度 | 限定的 | 高い |
ブランディング | 難しい | 明確にできる |
費用 | 無料 | 年間数千円 |
独自ドメインとレンタルサーバーの選び方

ドメインとサーバーは、どうやって選べばいいですか?
ドメインには、ドメイン取得サービスがあり、サーバーはレンタルサーバー会社から借りることができます。
それぞれの利用状況や目的によって、次のパターンが考えられます。
- ドメインだけ取得する
- レンタルサーバーだけ契約する
- レンタルサーバーを契約してドメインも取得する
- ドメイン取得とセットでレンタルサーバーも借りる
レンタルサーバーを契約すると、独自ドメインを無料または安く取得できるサービスがありますので、このあとご紹介します。
ドメインの決め方
ドメインは自分だけの文字列を取得します。つまり、他で使われていたら取得できません。
また、1度取得したら、後から変更できませんので、よく考えて決める必要があります。
- わかりやすいこと
事務所名やWebサイトのタイトルに合わせたドメインを取得します。 - 入力しやすいこと
長すぎるドメインは避けて短めで入力しやすいドメイン名にします。 - ドメインは早いもの勝ち
既に使用されていたらドメインの種類を変えたり、‐(ハイフン)を入れてみます。
サーバーの選び方
サーバーはレンタルサーバーを契約します。
主要なレンタルサーバーは月額数百円から1,000円程度で利用できますので、信頼性の高いサーバーを選びましょう。
- 安定性と表示速度
表示速度はSEOに直結する重要な要素 - バックアップ機能
データの保全と復旧がしやすいか - サポート体制
初心者にもわかりやすいサポートがあるか - WordPressの利用可否
ブログやコンテンツ発信には必須
このサイトは「エックスサーバー」を使っています。国内で人気の高いサーバーで初心者でも安心して利用できます。
また、エックスサーバーを契約すると無料で使えるドメインが取得できますので、要チェックです。
社労士(初心者)におすすめのレンタルサーバー
サーバー名 | 特徴 | 月額費用 (目安) | ドメイン |
---|---|---|---|
エックスサーバー ![]() | 国内最大級の実績、初心者にも安心 | 990円〜 | ○ |
さくらのレンタルサーバ![]() | 安定性とコストパフォーマンス | 400円〜 | ○ |
ロリポップ!![]() | 低価格で基本機能が装備 | 100円~ | ○ (ムームードメイン ![]() |
お名前.com![]() | ドメイン取得サービス | 1,430円〜 | ○ |
サービスの内容は変更になる場合がありますので、最新情報は各サービスの公式サイトをご確認ください。
レンタルサーバーの契約とドメイン取得
レンタルサーバーの契約は、インターネット上で申し込みをします。それぞれのレンタルサーバーのサイトにあるフォームから手続きができます。
ここでは、エックスサーバーを例にしてご紹介します。
レンタルサーバーと契約する
エックスサーバーのサイトから「お申し込み」ページを開いて契約します。
契約内容を決める

「スタンダード」「プレミアム」「ビジネス」のプランがありますが、開業時の社労士事務所であれば「スタンダード」プランで問題ないと思います。
XServerレンタルサーバーの主なサービルは次のとおりです。
- 初期費用 無料 / ディスク容量500GB~
- 国内最速環境を手頃な価格で利用できる優れたコストパフォーマンス
- ブログやコスパを重視したサイト運営に最適
- 人気ドメイン.comなど11種類が2つ無料
ドメインの契約をする
エックスサーバーには、独自ドメイン永久無料特典がありますので、そちらを利用します。
①XServerアカウントへログイン

サービスメニューの「各種特典お申し込み」をクリックします。
②「この特典を使用する」をクリック
特典を適用するサーバーを選択し、独自ドメイン永久無料特典の「この特典を使用する」をクリックします。
③希望するドメインを入力
希望のドメイン名を入力し、「検索する」をクリックします。
ドメイン名に誤りがないかどうか確認して、「選択したドメインの取得申請をする」をクリックします。
メールアドレスやホームページに利用
独自ドメインとサーバーの用意ができたら、メールアドレスを作ったり、ホームページを公開することができるようになります。
メールアドレスやホームページの作り方については、別の記事でご紹介していますので、最後に掲載します。
まとめ|社労士事務所には独自ドメイン必須!
社会保険労務士として、信頼される専門家であり続けるには、Web上での見え方も重要です。
- 独自ドメインは、信頼性とブランディングの土台
- サーバーは、SEOと運用の自由度を高めるインフラ
- 適切な運用で、顧客の獲得と事務所の成長に貢献
無料サービスは気軽に利用できるというメリットがありますが、事務所運営に活かしたい、信頼を築きたいと考えるのであれば、最初から独自ドメインを取得することをおすすめします。
「Webを活用した事務所運営」の参考になれば幸いです。
参照:各レンタルサーバー、ドメイン取得サービスの公式サイト