士業の事務所サイトは、看板として、また集客ツールとして、欠かせないものになっています。Webサイトはテンプレートを使用すると、初心者でも簡単に構築することができます。
なかでも「WordPress」は、手軽に高品質なサイトを作ることができるため、多くの人が使っています。私もWordPressで社労士の事務所サイトを作りました。
ここでは、士業サイトにおすすめのWordPressテーマを厳選してご紹介します。
士業サイトのWordPressテーマ
まず、WordPressですが、個人ブログからビジネスサイトまで幅広く利用されているシステムです。コードなどの知識がなくてもWebサイトを作ることができます。
WordPressには、テンプレートとして無料で使えるものから有料のものまでさまざまな「テーマ」があります。次のような疑問を解消しながら、説明していきますね。
- WordPressのテーマって何?
- WordPressテーマを選ぶポイントは?
- 士業におすすめのWordPressテーマは?
- WordPressテーマの設定方法は?
WordPressのテーマとは
WordPressの「テーマ」は、サイトのデザインや構成を決めるテンプレートのようなものです。この「テーマ」を選ぶだけで、簡単にサイト全体の見た目を変えることができます。
士業サイトであれば、目的や予算、ターゲットとする訪問者のイメージに合ったテーマを選びます。
デフォルトテーマ
WordPressには、あらかじめインストールされているテーマがあります。
WordPressの管理画面から「外観」→「テーマ」をクリックすると、インズトール済みの「デフォルトテーマ」を確認することができます。
公式ディレクトリに登録されているテーマ
WordPressテーマは、公式にたくさん登録されています。公式ディレクトリ以外にも無料で配布されているテーマや有料で販売されているテーマがあります。
テーマ選びのポイント
士業サイトは、事務所の情報を掲載するだけでなく、潜在顧客層との接点を作り、信頼性を築いていくためのツールでもあります。
士業サイトのテーマを選ぶときには、次のようなポイントを確認して選ぶことをおすすめします。
ビジネス用に使いやすいか
士業は「信頼感」が重要です。サイトを訪問した人に専門性をアピールできるデザインや機能が求められます。
自分がアピールしたいサービス内容や実績を掲載しやすいテンプレートを選びましょう。
落ち着いたデザインか
士業はクライアントからの信頼が最も重視される仕事といえます。
サイトのデザインがカジュアルすぎたり、読みにくかったりすると、信頼感を損ねてしまう可能性があります。
シンプルかつ落ち着いたデザインを選ぶことがポイントです。
コンテンツは見やすいか
サイトを訪問する人が求める情報を簡単に見つけられるようなナビゲーションやレイアウトを実現できるテーマを選びます。
SEO対策しているか
士業は地域密着型のサービスが多いため、「地域名+士業名」「専門分野+地域名」などのキーワードで検索されたときに、上位に表示されることが集客に直結します。
SEO対策しているテーマを選ぶことがポイントです。
サポート体制や人気
有料テーマであれば、サポート体制に期待できますが、無料テーマでは難しい場合があります。人気があって多くの人が使っているテーマであれば、ネット上に使い方や不具合などの情報があり、それほど困りません。
これらのポイントを押さえていて、士業サイトにおすすめできるWordPressテーマは次の4つです。
- Cocoon
- Lightning
- SWELL
- LAW
Cocoon
Cocoonは、国内で高い人気のある無料のWordPressテーマです。
無料でありながらも、「SEO対策」や「レスポンシブ対応」などサイトを運営するうえで、必要な機能が揃っています。
Cocoonの特徴
- シンプルなデザイン
初心者でも読みやすいウェブサイトを作ることができます。 - 検索エンジン最適化
ページ表示の高速化対応など内部SEO施策を行っています。 - レスポンシブ対応
デバイスに合わせて最適な状態でページがされます。 - カスタマイズしやすい
色やデザインを変更できる機能(スキン)が多くあります。 - 無料テーマ
有料テーマにも劣らない機能を無料で使うことできます。
おすすめポイント
費用を抑えて本格的なサイトを作ることができますので、初心者で事務所サイトを自作したい人におすすめです。
業務提携しているエックスサーバーでは導入も簡単です。このサイトでも使用しています。
Lightning
Lightningは、ビジネスサイトが簡単に作れる無料のWordPressテーマです。
用途に応じてカスタマイズできるので、事務所サイトも最短で作成することができます。
Lightningの特徴
- 公式ディレクトリ登録テーマ
公式にテーマとして登録されていて簡単にインストールできます。 - ブロックエディターに対応
ブロックを組み合わせて簡単にサイトを構築できます。 - 多機能プラグイン
多機能プラグインにより機能を追加することができます。 - 初心者に安心のサポート
無料オンライン質問会などサポートが充実しています。
おすすめポイント
シンプルで落ち着いたビジネス用のサイトを簡単に作ることができます。私もシンプルな事務所サイトはLightningで作りました。
SWELL
SWELLは、国内人気トップクラスのWordPressテーマです。有料の買い切り商品で一度購入すればその後の継続課金はありません。
また一度購入すれば、自分で運営するサイトであれば何度でも利用できます。
SWELLの特徴
- シンプルで美しいデザイン
コンテンツに集中できるデザインにこだわりがあります。 - ブロックエディターに対応
最新のブロックエディターに完全対応しています。 - カスタムブロック
項目を選択するだけでデザインをカスタマイズすることができます。 - SEO対策
高速化機能をテーマに内蔵するなどSEO機能を実装しています。
おすすめポイント
有料ですが、一度購入すれば費用はかかりませんので、使えば使うほど月額換算の料金は減っていくということになります。
本格的で洗練されたサイトを作りたい人におすすめです。
LAW
国内最大級のWordPressテーマ「TCD」シリーズ。TCDが提供する「LAW」は、士業サイトを意識してデザインされたテンプレートです。
落ち着いた配色や整然としたレイアウトが、訪問者に安心感とプロフェッショナルな印象を与えます。
士業のサイトに求められる信頼感と分かりやすさが徹底されています。
LAWの特徴
- 士業向けのテンプレート
士業サイトを作成するためのノウハウがパッケージされています。 - シンプルかつ上品なデザイン
落ち着いた配色や整然としたレイアウトが、訪問者に安心感を与えます。 - 簡単なカスタマイズが可能
プログラミングの知識がなくても手順どおり進めるだけでサイトを構築できます。 - 充実した機能
圧倒的な機能でサイトの価値をアップさせることができます。
おすすめポイント
シンプルかつ上品なデザインが魅力であるとともに、充実した機能が大きな強みです。
手軽にプロ仕様に仕上げられる「LAW」は、本格的なサイトを構築して、低コストで集客力を高めたい士業におすすめのテーマといえます。
WordPressテーマの比較表
項目 | Cocoon | Lightning | SWELL | LAW |
---|---|---|---|---|
価格 | 無料 | 無料 / 有料版あり | 有料 (買い切り) | 有料 (買い切り) |
デザイン | シンプル | ビジネス向け | 洗練されたデザイン | 法律事務所向けデザイン |
SEO対策 | 高機能 | 基本対応 | 高度な最適化 | SEO設計済み |
表示速度 | 速い | 標準〜高速 | 非常に速い | 標準〜高速 |
ブロックエディタ | 部分対応 | 標準対応 | 完全対応 | 標準対応 |
カスタマイズ性 | 高い | 高い | 非常に高い | 限定的(法律事務所向けに最適化) |
モバイル対応 | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ |
サポート体制 | フォーラムあり | 有料版でサポートあり | サポート・マニュアル完備 | サポート付き |
おすすめの人 | 無料で高機能なテーマを使いたい人 | ビジネスサイトを作りたい人 | おしゃれで高速なサイトを作りたい人 | 法律事務所・士業サイトを作りたい人 |
サービスの内容は変更になる場合がありますので、最新情報は各テーマの公式サイトをご確認ください。
WordPressテーマの導入
WordPressテーマは、次の3ステップで導入します。
- WordPressテーマのダウンロード
- WordPressテーマのアップロード
- WordPressテーマのインストール
公式ディレクトリに登録されているテーマ以外は、まずテーマの公式サイトからダウンロードします。
テーマをダウンロードする
- テーマの公式サイトへ進む
- ページにある「ダウンロード」や「購入」の手続きをしてダウンロードする
- テーマのダウンロードを完了させる
WordPressにテーマをアップロードする
WordPressの管理画面にログインして、メニュー「外観」→「テーマ」→「新規追加」をクリックして、テーマをアップロードします。
テーマをインストールする
アップロードしたテーマを「今すぐインストール」します。
公式ディレクトリに登録されているテーマは、「外観」→「テーマ」から検索して、インストールできます。インストールが完了したら「有効化」します。
まとめ
開業するときには事業の成長や収益が不透明ですので、自分で事務所サイトを構築する人はできるだけ費用を抑えたいと考える人が多いでしょう。
私もそうでしたが、Webサイトはどんどん進化していますので、無理のない範囲で士業サイトにふさわしいデザインを選んでください。
もちろん、テーマはサイトを公開してからでも変更することができますので、無料テーマから状況に応じて有料テーマへ変更することも可能です。ただし、短期間でのテーマ変更はおすすめできません。
事務所サイトに最適なテーマが見つかり、目指したい士業への一歩を踏み出すための参考になれば幸いです。
テンプレートが決まったら、実際にサイト構築を進めていきましょう。
事務所サイトを構築する10ステップ
①ホームページ作成の手順を知る
②掲載するコンテンツを決める
③WordPressの事前準備をする
④Webページ作成の順序を確認する
⑤サイトタイトルを決める
⑥サイトに事務所概要ページを作る
⑦サイトにお問い合わせページを作る
⑧サイトにサービス案内ページを作る
⑨サイトのトップページを作る
⑩サイトにブログ記事を作る
参照:各WordPressテーマ公式サイト