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研修担当に向いている人とは?業務内容・スキル・キャリアパス

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企業が成長していくためには、社員一人ひとりのスキルを向上させることが不可欠で、人材部門には重要な役割があります。

なかでも研修担当は、社員の成長に直接貢献できるやりがいの大きな仕事です。ここでは、人事部門の研修担当について、業務内容、必要なスキルや資格、キャリアパスをご紹介します。

研修担当の仕事

人材育成とは、企業や組織において社員のスキルや能力を向上させ、組織の成長を促進するための取り組みを指します。

単にスキルを習得するのではなく、社員のキャリアに応じた教育を提供し、主体的に成長できる環境を整えることが重要とされています。

人材育成

人材育成の目的は多岐にわたり、新入社員研修による即戦力化、リーダー候補の育成、専門スキルの向上、組織全体の生産性向上などが含まれます。

効果的な人材育成

効果的な人材育成には、OJT(On-the-Job Training)とOFF-JT(Off-the-Job Training)の両方を適切に活用することが重要とされています。

実務を通じた学習と体系的な研修を組み合わせることで、社員のスキルアップを支援して、企業の持続的な成長に貢献することができます。

研修の具体的な例

人材育成・研修にはさまざまな種類があり、企業や組織の目的に応じて適切なプログラムが実施されます。

目的に応じた研修を実施することで、社員の成長を支援し、企業の競争力向上につなげることができます。代表的な研修としては、次のような例があります。

新入社員研修

新入社員を対象に、企業理念、業務知識、ビジネスマナー、コミュニケーションスキルなどを学ぶ研修です。

座学だけでなく、ロールプレイやグループワークを取り入れることで、実践的なスキルを身につけます。

リーダーシップ研修

管理職やリーダー候補を対象に、マネジメントスキルや意思決定力、チームビルディングの方法を学ぶ研修です。

ケーススタディやディスカッションを通じて、実践的なリーダーシップを養います。

OJT(On-the-Job Training)

実務を通じて指導する形式の研修で、上司や先輩が直接業務を教えながら、スキルや知識を習得させます。特に専門技術や業務プロセスの習得に有効です。

DX・ITスキル研修

デジタル化が進むなかで、ITスキルやデータ分析力を強化する研修が増えています。プログラミング基礎やAI活用、デジタルツールの使い方などを学び、業務の効率化を促進します。

研修担当の役割

人材育成・研修の仕事は、企業や組織の従業員がスキルアップし、業務の効率を向上させるための教育・指導を行う役割を担います。

研修プログラムの企画・運営

  • 企業の課題を分析し、最適な研修プログラムを設計する
  • 社員のスキルレベルに応じた教育コンテンツを作成する
  • 研修の実施方法(オンライン研修、対面研修、ワークショップなど)を選定する

研修の実施と講師業務

  • 研修の進行を担当し、参加者の理解を深める
  • ファシリテーションを行い、研修の効果を最大化する
  • 参加者の質問に対応し、実務に応用できるようサポートする

効果測定とフォローアップ

  • 研修の成果を測定し、評価を行う
  • 受講者のフィードバックを収集し、プログラムを改善する
  • 継続的な学習環境を提供し、長期的な成長を支援する

研修担当に求められるスキル

人材育成・研修担当には、次のようなスキルが求められます。

コミュニケーション能力

  • 受講者との円滑なコミュニケーションが必要
  • わかりやすく説明する能力が求められる
  • 参加者の意見を引き出し、議論を促進する力

企画・運営能力

  • 研修の目的を明確にし、適切な内容を設計する力
  • 研修のスケジュールを管理し、効果的に進行させる力

分析・評価能力

  • 研修の成果を定量的・定性的に分析し、効果を測定する力
  • 研修内容の改善点を見つけ、次回に活かす能力

専門知識

  • 教育理論や心理学の知識が役立つ
  • ビジネススキルや業界特有の知識を持つことで、実務に即した研修を提供できる

人材開発・研修設計に役立つ資格

人材育成・研修の仕事では、単なる知識の提供だけでなく、受講者の成長を促すスキルが求められます。

研修プログラムの企画・運営、受講者のキャリア支援、効果測定などを行ううえで、資格を取得することで信頼性が高まり、キャリアアップにもつながります。

キャリアコンサルタント

キャリアコンサルタントは、個人のキャリア形成を支援する専門家の国家資格です。人材育成の分野では、受講者のキャリア開発をサポートし、適切な研修プログラムを設計するために有効です。

  • 受講者の適性やスキルを見極め、個別に適した研修プランを提案できる
  • 従業員のキャリア相談に応じ、職業能力の開発をサポートできる
  • 企業内の人材育成担当者として、社員の成長支援に貢献できる

キャリアコンサルタントの資格についてはこちらの記事で詳しくご紹介します。

キャリアコンサルタントの資格を取るには?社労士とのダブル取得に
この記事では、キャリアコンサルタントについて、資格の取り方、活かし方、試験内容をご紹介します。

ファシリテーションに役立つ資格

研修の場では、参加者同士の意見交換やディスカッションを円滑に進めるスキルが求められます。ファシリテーター資格などを取得することで、研修の進行をよりスムーズに行うことができます。

ファシリテーター資格

公的なファシリテーターの資格があるわけではありませんが、民間の認定資格があります。また講座を受講してスキルを磨く方法もあります。

  • 参加者の主体性を引き出し、インタラクティブな研修を実施できる
  • チームビルディングやリーダーシップ研修に役立つスキルが身につく
  • 多様な受講者がいる場でも、全員が参加しやすい研修環境を作れる

eラーニング関連の資格

オンライン研修やeラーニングの普及が進んでいます。eラーニング関連の資格を取得することで、デジタルツールを活用した教育プログラムを設計・運営できるようになります。

eラーニング・プロフェッショナル

e-Learningを導入・活用する場合に必要な戦略策定や、導入・運用・評価をする知識、スキルをもつeラーニング専門家を育成し、認定している資格があります。

  • オンライン研修の効果的な設計・運営が可能になる
  • 受講者の学習データを分析し、より良い研修内容を提供できる
  • 在宅勤務者向けの研修や、グローバルな人材育成にも対応しやすくなる

研修担当のキャリアパス

人材育成・研修担当には、次のようなキャリアパスが考えられます。

企業内の人事・研修担当者として経験を積む

企業の人事部門で社員研修を担当し、実務経験を積む方法です。特に大手企業では、社内研修の充実度が高く、さまざまな研修プログラムに関わることができます。

研修会社・コンサルティング会社で働く

人材育成を専門とする研修会社に就職し、多様な企業の研修を担当するキャリアもあります。ここでは、講師としてのスキルやプログラム設計の経験を積むことができます。

フリーランスの研修講師として独立

十分な経験と実績を積んだ後、独立してフリーランスの研修講師として活躍する道もあります。

特定の専門分野(リーダーシップ研修、IT研修など)を持つと、独立しやすくなります。

大学や専門学校の講師

教育機関で人材育成やビジネススキルに関する講義を行うキャリアもあります。

評価されるポイント

研修担当として評価されるには、次のような点がポイントになります。

常に学び続ける姿勢を持つ

教育や研修のトレンドは常に変化しているため、新しい知識を積極的に学ぶことが重要です。

実務経験を活かす

自分の経験を基にした具体的なアドバイスができると、受講者の理解が深まります。

受講者の立場に立って考える

研修の目的は受講者の成長であり、一方的な講義ではなく、双方向のコミュニケーションを意識することが大切です。

まとめ

人材育成・研修担当には、組織の成長を支える重要な役割があります。必要なスキルやキャリアに合った資格を身につけ、実務経験を積むことで、この分野のスペシャリストを目指すことができるでしょう。

人の成長を支援することに興味がある人の参考になれば幸いです。

一般企業に勤める社労士については、こちらの記事でご紹介します。

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参考:厚生労働省、ハローワークインターネットサービス