人事総務検定は、人事・総務の知識および実務能力に関する検定試験です。一般社団法人人事総務スキルアップ検定協会が主催し、LEC東京リーガルマインドが指定講習実施団体として実施しています。
人事総務検定の出題範囲は社会保険労務士の実務に関する内容ですので、人事総務職としてのスキルアップとしてだけでなく、社労士試験の受験生や合格者も活用することができます。
ここでは、人事総務検定と社会保険労務士の関連性と活用法についてご紹介します。
人事総務検定とは
一般社団法人人事総務スキルアップ検定協会が主催し、LEC東京リーガルマインドが指定講習実施団体として実施しています。
人事総務検定は、一般社団法人日本人事総務協会が実施する民間資格で、人事・総務業務に必要な知識と実務能力を評価する試験です。
人事総務検定のレベル
人事総務検定は、レベルに応じて3つの級が設定されています。
級 | レベル | おすすめの人 |
---|---|---|
3級 | 担当者レベル | 人事総務の業務をしたことがない人や社労士受験のステップアップに |
2級 | 主任レベル | 人事総務の応用編といえる内容で本試験対策にも社労士実務にも |
1級 | 課長レベル | 上級資格で主催団体に登録して指導的業務に従事することも可能 |
人事総務検定の試験概要
試験は記述式や択一式、選択式の問題で構成され、試験時間、合格基準は各級ごとに異なります。
項目 | 3級 | 2級 | 1級 |
---|---|---|---|
受験資格 | なし | 3級の認定者 | 2級の認定者 |
試験日 | 年2回 (3月・10月) | 年2回 (3月・10月) | 年2回 (3月・10月) |
試験地 | LEC校舎 | LEC校舎 | LEC校舎 |
特別認定講習 | 対象 | 対象 | 対象外 |
人事総務検定の出題範囲
人事総務検定の出題範囲は級・レベルごとに設定されています。
3級の出題範囲
- 人事総務の主な仕事内容
- 労働保険・社会保険の仕組み
- 労働保険・社会保険の新規適用手続き
- 従業員の採用手続き
- 従業員の退職手続き
- 給与計算に関する基礎知識
- 個人情報、マイナナンバーの基礎知識
2級の出題範囲
- 労務管理に関する法律知識および人事書式、労使協定、就業規則の作成
- 従業員に関する労働保険・社会保険手続き(給付編)
- 労働保険・社会保険の定例業務(手続編)
1級の出題範囲
- 人事総務の重要な手続き
- 人事総務の予防的・戦略的知識
特別認定講習
人事総務検定の2級と3級は、「特別認定講習」を受講し、修了することで、取得することができます。修了にあたっては、講義終了時に「確認テスト」(通信クラスでは「レポート」も)があります。
特別認定講習は、指定講習実施団体としてLECが実施しています。
人事総務検定2級と3級で学ぶ法律・知識
- 年金(給付)
- 労働基準法・労働安全衛生法
- 労働者災害補償保険法
- 雇用保険法
- 労働保険徴収法
- 健康保険法
- 労働諸法と労務管理
- その他、医療保険・介護保険法
- 税の知識
- 給与計算
人事総務検定のメリット
人事総務検定に合格して、会員登録すると、3級は「人事総務リーダー」、2級は「人事総務エキスパート」、1級は「人事総務マスター」を名乗り、人事総務の知識・スキルをアピールできます。
人事総務検定の活かし方
- 人事・総務担当者としての専門性を証明できる
- 業務未経験でも基礎から実務まで学べる
- 幅広い人事総務実務のスキルアップになる
社会保険労務士の資格
社会保険労務士は、労働・社会保険に関する専門家として国家資格です。社労士業務は人事総務検定の内容と重なっています。
社労士試験の出題範囲
社労士試験は、労働・社会保険に関する法律を中心に学び、8科目10分野から出題されます。
試験科目
- 労働基準法及び労働安全衛生法
- 労働者災害補償保険法(徴収法を含む)
- 雇用保険法(徴収法を含む)
- 労務管理その他の労働に関する一般常識
- 社会保険に関する一般常識
- 健康保険法
- 厚生年金保険法
- 国民年金法
試験の合格率は6~7%と低く、専門的な知識が問われます。
社労士試験については、こちらの記事で詳しくご紹介します。

社労士資格の取得メリット
社労士試験に合格して、社労士会に登録すると、「社会保険労務士」の資格を取得することができます。
社労士資格の活かし方
- 独占業務の実施
社労士として社会保険手続きや労働関係法令に関する書類作成・提出ができる - 独立・開業が可能
社労士事務所を開業して、社労士業務を行うことができる - 企業の労務管理に貢献
勤務社労士として、適切な労務管理に貢献できる
人事総務検定と社労士試験の関連性
人事総務検定では、実際の業務で役立つ知識と実務を学びます。社会保険労務士を目指す人にとっては、人事・労務の基礎知識を習得でき、社労士業務の実務にも役立ちます。
社労士を目指す人の活用法
人事総務検定で学習する内容には、社労士試験の出題範囲となる労働や社会保険制度に関する分野が含まれています。
社労士試験の学習を本格的に始める前に、人事総務検定の2級や1級を取得することで、基礎知識を確実に身につけることができます。
基礎知識の習得
社労士試験の難易度が高いため、まず人事総務検定で基礎を固めることで、学習の負担を軽減できます。
実務的な理解
人事総務の実務と関連する内容が多く、社労士試験の専門知識を実務と結びつけて理解しやすくなります。
学習習慣の確立
人事総務検定の学習をすることで、社労士試験に合格するまで学習を継続できるだけの基礎力をつけることができます。
実務経験を積む
人事総務検定の取得を通じて、人事・総務の実務経験を積みながら社労士試験の勉強を進めるのも効果的です。企業の人事・総務部門で働きながら学ぶことで、知識の定着がしやすくなります。
キャリアアップとして
社労士資格を取得する前に、人事総務検定を活かしてキャリアアップを目指すこともできます。企業の人事・総務部門での実務能力向上や未経験からのキャリアチェンジなどで活用できます。
社労士実務のスキルアップとして
人事総務検定で学習する内容は、社労士業務と重なっています。社労士試験で専門知識は習得したけれど、実務経験は浅いという人にも役立ちます。
人事総務検定と社労士試験の選び方
人事総務検定と社労士試験どちらを目指せばよいか?人事総務の経験やキャリアの目標に応じて自分に合った資格を取得して、活用してください。
取得難易度
- 人事総務検定
レベルごとに級があり、初心者でも学びやすい。 - 社会保険労務士
受験資格や専門的な知識と学習時間が必要。
活躍できる分野
- 人事総務検定
企業の人事・総務部門での業務全般に役立つ。 - 社会保険労務士
企業だけでなく、独立開業して社労士業務を行える。
どちらを取得すべきか?
- 企業内でのキャリアアップを目指すなら → 人事総務検定
- 独立開業や社労士事務所勤務を目指すなら → 社会保険労務士
まとめ
人事総務検定は、社労士試験の学習にも役立つ資格であり、基礎知識の習得や専門知識の理解に役立ちます。社労士試験を目指す人は、人事総務検定を活用しながら段階的に学習を進めることで、よりスムーズに資格取得を目指せるでしょう。
企業の人事・総務部門で幅広く業務をしたいなら人事総務検定、労務のスペシャリストとして専門性を高めたり、将来的に独立を目指すのであれば社労士の資格取得をおすすめします。
キャリアや目的に合った資格取得の参考になれば幸いです。
人事・総務部門の主な担当
★人事部門の採用担当になるには
★人事部門の研修担当になるには
★人事部門の労務担当になるには
★人事部門の給与担当になるには
★人事部門の社会保険担当になるには
★人事総務の総務担当になるには
人事担当に有利な資格については、こちらの記事でご紹介します。

総務担当に有利な資格については、こちらの記事でご紹介します。

参照:一般社団法人人事総務スキルアップ検定協会、LEC東京リーガルマインド公式サイト