今年度の社会保険労務士試験が終わりました。受験生の方はお疲れさまでした。
次回、令和8年度(2026年)の試験に向けて、これから勉強をスタートする人もいるでしょう。
社労士試験は合格率6~7%の難関資格ですが、計画的に準備をして効率的に進めれば1年でも合格を目指すことができます。
ここでは、試験概要からスケジュール、勉強法、教材選び、そして最新傾向まで、来年の試験に向けた勉強スタートガイドをお届けします。
社会保険労務士試験について
社会保険労務士の試験は年に1回、8月に実施されます。
第57回社会保険労務士試験
今年(令和7年度)のスケジュールは次の通りでした。
来年の試験については公示後に更新しますが、今年と同様に進められるでしょう。
官報公示|4月11日(金)
申込受付期間|4月14日(月)~5月31日(土)
試験日|8月24日(日)
合格発表日|10月1日(水)
試験の概要は次の通りです。
試験地 | 北海道、宮城県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、石川県、静岡県、愛知県、京都府、大阪府、兵庫県、岡山県、広島県、香川県、福岡県、熊本県、沖縄県 |
試験時間 | 選択式|10:30~11:50(80分) 択一式|13:20~16:50(210分) |
試験科目 | ①労働基準法及び労働安全衛生法 ②労働者災害災害補償保険法 ③雇用保険法 ④労務管理その他の労働に関する一般常識 ⑤社会保険に関する一般常識 ⑥健康保険法 ⑦厚生年金保険法 ⑧国民年金法 |
受験資格 | ・学歴による受験資格 ・実務経験による受験資格 ・試験合格による受験資格 詳細は社会保険労務士試験オフィシャルサイトにてご確認ください。 |
受験手数料 | 15,000円 |
実施機関 | 全国社会保険労務士会連合会試験センター |
社会保険労務士の本試験に向けた勉強準備
来年令和8年度(2026年)の試験に向けて勉強を始める場合の準備についてご紹介します。
試験勉強のチェックリスト
社労士試験の合格までには、800~1000時間の学習時間が目安とされています。
確保できる勉強時間によりますが、1年計画でも合格を目指すことはできます。
そのためには、今から計画的に学習を進める必要があります。
9月~12月|基礎固め
1月~4月|演習期
5月~7月|直前期
8月|最終調整
勉強法と教材の選び方
社労士試験に合格するには、独学や通信講座、通学スクールなどで勉強する方法があります。
それぞれにメリット・デメリットがありますので、自分に合ったスタイルを選ぶことが重要になります。
選んだ勉強法によって、使用する教材も変わってきます。
勉強法 | メリット | デメリット |
---|---|---|
独学 | 低コストで自由度が高い | 情報収集と自己管理力が必要 |
通信講座 | スケジュール管理しやすく、最新情報も得られる | 独学よりは費用がかかる |
通学スクール | 講師の授業に参加して、直接質問できる | 通学時間かかり、費用は高め |
社会保険労務士試験の出題傾向
社労士試験の合格発表は10月に行われ、試験問題と合格基準、正答が社会保険労務士試験オフィシャルサイトに公開されます。
令和7年度の本試験は次のような出題となっています。公式発表後に適宜、修正、更新していきます。
選択式科目
問1:労働基準法及び労働安全衛生法
基本的な問題が出題され、難易度は低めとなっています。
問2:労働者災害補償保険法
数字問題が出題され、難易度は高めとなっています。
問3:雇用保険法
目的条文や基本法令が出題され、難易度は低めとなっています。
問4:労働に関する一般常識
通常の学習範囲には含まれない問題が出題され、難易度は高めとなっています。
問5:社会保険に関する一般常識
統計の問題が出題され、難易度は普通になっています。
問6:健康保険法
基本的な問題が出題され、難易度は低めとなっています。
問7:厚生年金保険法
事例に関する問題が出題され、難易度はやや低めとなっています。
問8:国民年金法
数字を押さえていれば解ける問題が出題され、難易度は低めとなっています。
択一式科目
労働科目が難しく、年金科目がやや易しめという例年通りの傾向で、難易度はやや高めとなっています。
基本的な知識からどれだけ正解に辿り着けるかが問われ、時間配分が重要になるのは今後も続くと考えられます。
まとめ|令和8年度(2026年)の社労士試験を目指すなら
来年の本試験を目指すのであれば、今から計画的に準備を進めることが重要です。
社労士試験は出題範囲が広く、しっかりと勉強時間を確保することが必要になります。
年内にはテキストを通して読み、全体像をつかんで、過去問にも触れて基礎固めを進めましょう。
年明け以降は、過去問を中心に、要旨、ポイント、解釈などを押さえて、反復学習を行います。
直前期には、模試を受けて、法改正や白書対策も必須です。
来年の試験に合格するには、早めに勉強の生活リズムを確立することがポイントです。
参照:社会保険労務士試験オフィシャルサイト