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社会保険労務士がホームページを作成するには?初心者でも大丈夫

ノートパソコンと手 社労士ナビ

社会保険労務士はもちろん他の士業事務所にとっても、ホームページの存在は事務所の信頼性やクライアント獲得のために欠かせないものになっています。

少し前であれば、開業時には事務所サイトを持っていない方もいましたが、

忙しくなる前にホームページは作っておいた方がいい!」と社労士の先輩に強く勧められていました。

ホームページはプロに頼むこともできますし、自分で作ることもできますが、「頼むのは費用が高そう」、かといって「自分では作れない」など、不安に感じる人も多いのではないでしょうか。

私は全く知識がないところから、社労士事務所のホームページを含め、いくつかウェブサイトを作りました。結論からいうと、WordPressを使えば、初心者でも事務所サイトを作ることができます

WordPressは、個人から企業まで幅広く利用されていて、使い方の情報も簡単に手に入りますので、専門知識やスキルがなくても大丈夫です。

ここでは、社労士事務所のホームページを自分で作る場合の具体的な手順についてご紹介します。実際に作成する方法は、一番最後に構築ステップを掲載していますので、目的に合ったページをご確認ください。

どのようなホームページにするか?

ウェブサイトを自分で構築するには、専門的なスキルを身につけなくてはならないと思うかもしれませんが、HTMLなどの専門知識がなくても、WordPressのようにウェブサイトを構築できるシステムがあります。

ですから、事務所のホームページを作るにはスキルを習得することよりも、どのようなサイトにするか設計することの方が重要になります。

事務所サイトは、誰でも見に来ることができますので、目的に合わせて作成することが重要です。

  • いつでも閲覧可能
  • 信頼を証明するツール
  • お問い合わせの窓口
  • お知らせや最新情報を発信

ホームページの目的を明確にする

まず、ホームページを作成する第一歩は、「目的」を明確にすることです。

目的を定めることで、ホームページのデザイン、構成、コンテンツに一貫性が生まれ、より効果的なページを作ることができます。

事務所の紹介

開業するときには、まず事務所を知ってもらうことが最大の営業活動になります。名刺交換からホームページを訪れる人も多いでしょう。

信頼性の向上

今は多くの人がネット上で情報を確認します。事務所名で検索したときに、きちんとしたホームページがあることで、信頼性が高まります。

有益な情報発信

法改正や業界情報など、専門的な知識を活用して、既存のクライアントや潜在顧客層に役立つ情報を発信します。

クライアントの獲得

新規顧客を増やすための集客ツールとして活用する場合、SEO対策や広告、SNSと連携するなどして、より多くの人が訪れるように運用します。

訪問した人に信頼される内容にするには、事務所の情報をわかりやすく提示することが重要です。

ターゲットを設定する

ホームページを訪問する人が、どのような人であるかを明確にすることも重要です。

社労士であれば、多くは企業向けのサービスですが、個人向けのサービスであれば、専門用語は控えてわかりやすく情報を伝えるなどの工夫が必要になります。

ターゲット層のニーズを把握することで、訪問する人が求める情報を効果的に提供できるウェブサイトを構築できます。

社労士を続けていくうちにターゲットが変わっていくこともあると思いますが、自分で作ったサイトであれば、適宜、内容を変更することができます。

職業や属性

例えば、企業の人事担当、中小企業経営者、個人事業主、労働問題に悩む個人など

抱える課題

例えば、労務管理、業務の効率化、ハラスメント、助成金の申請など

サイトを訪問する動機

社労士の事務所サイトを訪問する人の動機としては、「具体的な問題解決」や「最新情報の確認」などが考えられます。

ターゲットを明確にすることで、どのようなコンテンツを重視すればよいかがわかってきます。

ホームページ作成の準備をする

ホームページの方向性を決めたら、作成したいところですが、その前にいくつか準備が必要になります。

  1. ドメインを決める
  2. レンタルサーバーを契約する
  3. WordPressをインストールする
  4. WordPressのテーマを決める
  5. WordPressの初期設定をする

ドメインとサーバーの契約をする

Webサイトを構築するには、ドメインとサーバーの契約をする必要があります。このサイトでは「エックスサーバー」を使っています。

ドメインとサーバーをセットで契約できて、WordPressのインストールも簡単です。

ドメイン

ドメインはインターネット上の「住所」といわれています。「○○.com」や「○○.jp」などの文字列のことです。ドメインはメールアドレスにも使用できます。

ドメインにウェブサイト名や事務所名などを合わせたものをドメイン名といいます。例えば、「sharoushi.com」や「sharoushi.jp」がドメイン名になります。

ドメイン名は重複しないように発行・管理されていますので、使用されていない文字列を選ばなくてはなりません。

ドメイン名はあとから変更ができませんので、よく考えてから取得する必要があります。

  • .com:一般的に認知度が高い商用向けのドメイン
  • .jp:日本を意味するドメイン
  • .co.jp:日本の営利法人のドメイン(取得するには登記が必要)
  • .biz:ビジネスや商用向けに特化したドメイン
  • .site:Webサイト全般に合うドメイン

主なドメイン会社

ドメイン取得サービスを選ぶときには、費用、サポート体制などを総合的に検討することをおすすめします。

  • お名前.com
    国内シェアNo.1。多くのドメインに対応し、24時間365日の電話サポートを提供しています。
  • XServerドメイン
    格安で人気ドメインを取得可能。ドメイン運用に十分な機能を標準で装備しています。
  • ムームードメイン
    初心者でも簡単に設定できる機能。格安でドメインが取得できます。
  • Google Domains
    Googleアカウントで利用可能。セキュリティ重視のサービスです。

主なサービスすので、ドメイン取得の参考にしてください。

サーバー

サーバーはウェブサイトやブログを公開するために必要なデーターの処理や保管を行っています。ドメインが住所ならサーバーは「土地」に例えられます。

自分でウェブサイトを運用するには、レンタルサーバーを利用します。独自ドメインを無料で取得できるなどの特典も要チェックです。

主なレンタルサーバー

レンタルサーバーにかかる費用は、格安~3,000円程度(月額)まで利用するプランにより幅があります。

サーバー名特徴料金おすすめの人
エックスサーバー
高速・高性能・安定性抜群990円/月~企業サイト、アクセスの多いブログ運営者
ロリポップ!
低価格で初心者向け100円/月~初心者、小規模サイト運営者
さくらインターネット
老舗の安心感、コスパ○400円/月~低価格で安定した運用をしたい人

各サービスの詳細や最新情報については、各レンタルサーバーの公式サイトをご確認ください。

CMSを決める

CMSとは、「Contents Management System:コンテンツ・マネジメント・システム」の略で、ウェブサイトのコンテンツを構成するテキストや画像、デザイン・レイアウト情報(テンプレート)などを一元的に保存・管理するシステムのことです。

小規模なウェブサイトであれば、「WordPress」のようにライセンス費用のかからないオープンソース型CMSで問題なく運用できると思います。

このサイトもWordPressを使っていますし、社労士事務所のサイトもWordPressを使って作りました。

WordPressとは

CMSのなかでもWordPressは圧倒的なシェアを誇ります。ドメインやサーバーの費用はかかりますが、WordPressは無料で使えます。

また、WordPressはHTMLやPHPなどの専門知識がなくてもウェブサイトを構築できます。豊富なテンプレートを利用して、初心者でも見栄えのいいホームページを作ることができます。

このサイトはごくごくシンプルにブログ型デザインを採用していますが、ビジネス用にサイト型デザインにカスタマイズして、事務所サイトとして運用することができます。

WordPressをインストールする

レンタルサーバーを契約したら、管理画面からWordPressをインストールします。

導入方法

エックスサーバーなどの主要なサービスにはWordPressに特化した便利機能がありますので、難しい操作をしなくてもクリックするだけで誰でも簡単にインストールすることができます。

操作方法

WordPressの操作方法を説明したサイトはネット上に数多くあります。

直感的に操作できるようなっていますので、パソコン操作に慣れている人であればすぐに使えるようになると思います。

体系的に理解したい人は、入門書を1冊読んでみるのもよいでしょう。個人ブログ向けの入門書が多いので、ホームページ向けのものを選ぶようにしてください。

WordPress入門書おすすめを厳選:ビジネスサイト向け
この記事では、士業やビジネスサイトをWordPressでスムーズに作成・運用できる入門書をご紹介します。

事務所にふさわしいデザインを選ぶ

社労士事務所のホームページはデザインが重要です。訪問する人はサイトの外観から事務所の信頼性を無意識に判断しています。

シンプルで清潔感のあるデザイン

白や青、グレーなど落ち着いた色調を基調としたデザインが適しています。

ナビゲーションの工夫

必要な情報にすぐアクセスできるよう、わかりやすいメニュー構成を心がけます。

レスポンシブデザイン

パソコンだけでなく、スマートフォンやタブレットでも見やすいレイアウトを採用しましょう。

士業サイトにおすすめのWordPressテーマについては、こちらの記事でご紹介します。

士業サイトにおすすめのテンプレートとは?WordPressテーマ
この記事では、士業サイトにおすすめのWordPressテーマ(無料・有料)を比較してご紹介します。

掲載するコンテンツを決める

社労士事務所のホームページで提供するコンテンツの質と量は、訪問する人の満足度や信頼感に大きく影響します。

事務所サイトに必要なコンテンツを準備しましょう。

サービスの内容

提供するサービスを具体的かつ簡潔に記載します。専門用語はできるだけ使わずに、わかりやすい説明を心がけましょう。

事務所の概要

事務所名、所在地、営業時間、連絡先などの基本情報を掲載します。

プロフィール

事務所代表者のプロフィールやスタッフ紹介を記載することで、事務所に対する安心感や親近感を高めます。

実績や事例

過去の実績や成功事例を紹介することで、潜在顧客層へのアピールになります。

ブログやニュース

最新の業界情報やトレンドなど訪問した人に役立つ情報をブログ形式で発信することで、専門性を伝えることができます。

事務所サイトを運用する

ホームページを自分で作っただけでも達成感や満足感があると思いますが、作成してから事務所の看板として運用していくことが重要です。

SEO対策をする

Webサイトの検索順位を上げ、より多くの人に訪れてもらうには、SEO(検索エンジン最適化)対策が必要になります。

ただし、この対策は競合が強い地域などでは簡単に成果を出せるわけではありませんので、開業時にあまり時間をかけすぎることはおすすめできません。

他の営業活動と組み合わせて、地道に続けることが重要だと思います。あるいはプロに頼むのも選択肢のひとつです。

キーワードの選定

「地域名+士業名」「具体的な悩み」などの検索キーワードを意識してコンテンツを作成します。

私は「○○区+社労士」で検索結果の上位に表示することができ、お問い合わせにつなげることもできました。

例:地域名+社労士事務所、助成金申請+社労士+地域名

ローカルSEO

Googleマップに登録するなど、地域の検索結果に表示されるようにします。

内部リンクの活用

関連ページへのリンクを設置し、サイト内を回遊しやすくすることで、SEO効果を高めます。

Google公式のSEOスターターガイドはこちら

お問い合わせを促す仕組みを作る

訪問した人がスムーズに問い合わせできるように、適した場所にフォームを設置することが重要です。

シンプルなフォーム

入力する情報は必要最低限の項目に絞り、問い合わせする人の手間を減らします。

対応の速さをアピール

「24時間以内に返信します」といった問い合わせ後の対応を明示することで、問い合わせする人のハードルを下げます。

ボタンの位置を検討

問い合わせフォームへ誘導するボタンは、効果の高い場所を分析して、必要に応じて変更したり、増やしたりします。

信頼性を高める工夫をする

社労士事務所のホームページでは、「信頼性」をいかに高めるかが重要です。信頼性を高めるためには、次のような工夫が効果的です。

資格や実績の掲載

取得している資格や業界での実績を明示することで、訪問した人の信頼感や安心感がアップします。

クライアントの声

開業したての時には難しいですが、事例やクライアントからの感想を掲載すると信頼性の向上に役立ちます。

アクセス解析と改善を繰り返す

事務所サイトを日々運用していくなかで、アクセス解析ツールを活用するなどして、サイトの改善を繰り返すことが重要です。

ユーザー数や離脱率の確認

どのページが訪問した人にとって役立つ情報であるか、あるいは改善が必要であるかを分析します。

テストの実施

デザインやコンテンツの変更による効果を検証し、最適なものを採用します。

満足度の調査

問い合わせ後のフォローアップやアンケートを実施して、クライアントの意見を取り入れます。

ホームページを自作するメリット

ホームページを作成する手順だけでも長い説明になってしまいましたが、社労士事務所のホームページを自作するメリットは、次のようにまとめられます。

自分で作ってみようと思えた方は、ぜひ実際に作成を始めてみてほしいと思います。

費用を抑えられる

プロに依頼するとそれなりの費用がかかりますが、自分で作成する場合にはドメインとサーバー費用程度に抑えることができます。

自由に作成できる

コンテンツの構成から内容、デザイン、作業期間などを自分で決めて、自由に作ることができます。

変更・更新しやすい

プロに依頼したサイトは修正・更新にも費用がかかる場合がありますが、自分で作成したものは変更や追加も自由にできます

まとめ

社労士事務所のホームページは、単なる情報発信のツールではなく、顧客との信頼関係を構築する重要な場にすることができます。

目的やターゲットを明確にして、ふさわしいデザインと質の高いコンテンツを提供することで、訪問した人の期待に応えることができるでしょう。

最初から思い通りの事務所サイトを目指すのは難しいと思います。継続的に改善を行いながら、長期的に運用していくことで、事務所の運営に役立つツールになるはずです。

事務所サイトの具体的な構築については、次のようなステップでご説明していきます。

参照:各サービス提供会社の公式サイト